【髪にまつわる豆知識】梅雨時期はなぜ髪がまとまらない?

当社在籍の毛髪診断士による【髪にまつわる豆知識】
第5回目は『梅雨時期はなぜ髪がまとまらない?』です。
ゴールデンウィークも明け、いよいよ梅雨の時期が近付いてきました。
湿度が上がってくると、クセ毛の方は髪がまとまらず憂鬱な気分になることも多いのではないでしょうか?
なぜ湿度が上がると髪がまとまらなくなるのでしょうか?
毛髪の成分
髪の毛の主成分はタンパク質です。
(第2回「コルテックスとメデュラ」でも説明しています)
時期や個人によって差はありますが、毛髪の80〜90%がタンパク質です。
主成分のたんぱく質ははしご状に結びついています。
はしごの支柱部分の結びつきを『主鎖結合』、踏みざん(足をかけて登るところ)部分の結びつきを『側鎖結合』といいます。
この側鎖結合がどのように結合しているかによって、髪のクセの有無がきまります。
寝ぐせ直しやヘアセット、パーマや縮毛矯正に至るまで、この側鎖結合を切り、再結合させることで髪の形を変えることができます。
側鎖結合の種類
側鎖結合は主に4種類あります。
① 水素結合
② 塩結合(イオン結合)
③ シスチン結合
④ ペプチド結合
梅雨時期に髪がまとまらなくなるのは、水素結合と関係があります。
水素結合はどんな結合?
主鎖の中に含まれる酸素(O)と水素(H)の引っ張り合う力で結合しています。
側鎖結合の中でも水素結合が最も多く結合しています。
結合力は弱く、水にぬれることでも容易に結合が切れてしまいますが、乾くと再び結合します。
髪がぬれてるとクセがおさまるのに・・・
洗髪時など髪がぬれるとクセがおさまるのは、歪んで結びついていた水素結合が切れているからです。
そして、ブローせずに乾かしてしまうと髪のクセがでてくるのは、切れた水素結合が、再度歪んで結合するからです。
切れた水素結合を整えて結びつければ、クセを抑えることができます。
美容室でブローをした時にクセがおさまった状態になるのは、プロの技術で水素結合の結びつきを整えてくれているからです。
梅雨時期に髪がおさまらないのはなぜ?
梅雨時期になると湿度が上がりますので、髪の周囲の空気中の水分が増え、髪に含まれる水分も増えます。
かといって濡れるという程ではないため、水素結合が切れている状態ではなく、切れたり再結合したりします。
その結果、改めて歪んで再結合してしまい、髪がまとまらなくなります。
対策は?
水分はキューティクルの隙間から髪の内部へ浸透し、水素結合に影響を与えます。
ですので、キューティクルを引き締めることが一つの対策になります。
まずはキューティクルを整え、傷つけないことが重要です。
そして、ドライヤーを当てるときは髪の根元から毛先に向けて使い、温風の後に冷風を当てることもポイントです。
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