【髪にまつわる豆知識】頭皮と毛根部
当社在籍の毛髪診断士による【髪にまつわる豆知識】
第3回目は『頭皮と毛根部』です。
頭皮
頭皮とは読んで字のごとく、頭部の皮膚です。
体の他の部分よりも、毛の生えるもととなる毛根部が多くあります。
人の頭髪の量は平均10〜12万本と言われています。
1平方センチあたり頭頂部では約300本、側頭部では約200本生えています。
健康的な毛孔(毛穴)からは2~3本の髪が生えていますので、頭頂部には1平方センチ当たり約100~150個の毛孔があります。
頭皮は毛髪に覆われ、皮脂やフケ、そして外気にさらされているため、ほこりや臭い(たばこや食べ物)などが付着します。
頭皮を清潔に、健やかに保つために頭皮の状態や汚れの度合いにあったシャンプーを使用し、よくすすぐことが大切です。
すすぎが不足していると洗浄成分が頭皮に残り、かゆみの原因になります。
毛根部
毛根
毛を抜くと、根元に少し膨らんでいる部分があることがあります。
毛根と言うとその部分をイメージされるかもしれませんが、その膨らんだ部分は毛球です。
毛根とは、毛球を含む皮膚の内部にある部分、毛穴の中にある部分の毛全体を言います。
一方、毛穴から出て外から見える部分は毛幹と言います。
毛根内の毛球部で髪の毛をつくり、徐々に伸び、やがて皮膚の表面から出てくると、毛幹になるということです。
毛は1日に0.35〜0.4mmほど伸び、1カ月で約1㎝ほど伸びます。
尚、夏は多少早く、冬には多少遅いとみられ、男性は20歳前後、女性は30歳前後から伸びるのが遅くなります。
毛の生えるしくみ
毛球内の毛乳等に毛細血管から栄養分が運ばれ、毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで、毛が作られていきます。
作られた毛は死滅細胞ですので、それ以降細胞分裂をすることはありません。
毛母細胞から新しく細胞分裂で作られた部分に押し出されるようにして、髪の毛は伸びていきます。
バルジ(膨大部/毛隆起)
毛根の再生の源になる細胞です。
『ヘアサイクル』で重要な役割を果たします。(※次回ブログで説明予定です)
毛包幹細胞と色素幹細胞の2種類の幹細胞が存在し、毛包全体に新たな細胞を供給します。
立毛筋(毛流と鳥肌)
毛根の軸は皮膚面に対して少し斜めになっています。
その結果、毛も毛穴から斜めに出てきます。
個々の毛の傾きは、周囲の毛と一緒に一定の流れを作るように傾いています。
これを毛流(毛流れ)と言います。
特に頭髪では毛流がよくわかります。
旋毛(つむじ)は毛流の中心となるところで、たいてい頭頂部中央後方に1つ、ときに複数あり、前頭部に見られることもあります。
個々の毛が傾く方向は、皮膚内の立毛筋のある側です。
緊張や急な寒さを感じたとき、交感神経の作用によって立毛筋が収縮すると、毛が逆立ち、いわゆる「鳥肌」になります。
皮脂腺(脂腺)
脂腺は皮脂をつくる器官で、毛のある所には必ずあります。
毛根の皮膚に近い部分に開口して、作った皮脂を分泌しています。
皮脂は、汗と混じり皮膚表面の皮脂膜(皮表膜)を形成する重要な成分です。
量が少ないと、皮脂膜が形成できずに頭皮の水分が減少し、頭皮が乾燥します。
乾燥した頭皮は刺激物の影響を受けやすくなり、細かいフケが見られることがあります。
皮脂量が多いと頭皮がべたついた状態になり、毛穴に皮脂が溜まり、毛穴を詰まらせることがあります。
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