【髪にまつわる豆知識】髪の構造① キューティクル
当社在籍の毛髪診断士による【髪にまつわる豆知識】
これから月に1回を目安にお届けします。
第1回目は『髪の構造① キューティクル』についてです。
髪の構造① キューティクル
髪の構造
髪の断面を拡大してみると3層からできていることがわかります。
外側から「キューティクル」、「コルテックス」、そして最も中心にあるのが「メデュラ」です。
よく海苔巻きに例えられますが、海苔の部分が「キューティクル」、ご飯の部分が「コルテックス」、そして中央の具の部分が「メデュラ」に当たります。
キューティクル(毛小皮)とは
髪の最も外側にあり、厚さ0.5㎛(1㎛=1000分の1㎜)ほどで無色透明、1枚1枚は小さく薄いうろこ状です。
硬い髪では約10枚、柔らかい髪で約3枚が重なり合い、きれいな模様(紋理)をしています。
何枚も重なり合うことで光を反射し、髪に光沢をあたえます。
また、健康な髪では何枚も重なり合っているため、1枚のキューティクルで外側から見えているのはごく一部です。
髪に引っ掛かりを感じる理由
キューティクルは毛根側から毛先に向かって一方通行で重なり合っています。
(上の図だと、上が毛先方向、下が毛根方向ということです。)
髪を指でつまんで一方の端から反対側へ滑らせると、引っ掛かりを感じる方向と感じない方向があります。
スムーズに感じるのは毛根側から毛先方向へ滑らせた場合、そして引っ掛かりを感じるのは毛先から毛根へ滑らせた場合です。
この引っ掛かりはキューティクルによるものです。
天使の輪はどうしてできる?
キューティクルが整っていると、それぞれが光を反射し、その反射部分が連なって輪っか状に光って見えます。
それがいわゆる天使の輪です。
キューティクルが整っていないと、光を反射しないため天使の輪はできません。
キューティクルの弱点
キューティクルは摩擦に比較的強く、ブラッシングなどによる物理的損傷や薬品などによる化学的損傷から髪の内部を保護するという役目があります。
しかし、比較的強いものの、何度も物理的・化学的損傷を受けることでキューティクル自身が徐々に剥がれ落ちていきます。
一般的に毛先にダメージが多いのも、髪が生えてからそれまでに受けた損傷の積み重ねにより、キューティクルが剥がれ落ちていったからです。
美しい髪のために
キューティクルを失うと、髪の内部を保護することができず、髪のダメージが進行していきます。
キューティクルは死滅細胞ですのでキューティクル自身が自己回復力で回復、修復することはできません。
美しい髪のためにはキューティクルを整え、傷つけないことが重要です。
そしてキューティクルは引き締め、閉じることでさらなる輝きを生み出します。
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